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「狭いサロン空間で何をしたところで、狭さは変わらない。おしゃれなインテリアにしたところで、狭いから映えない。」と狭小サロンのインテリアを諦めていませんか?
私は狭い空間でこそ、インテリアの知恵や工夫が活きてくると考えています。今回はそんな狭さを感じさせない狭小スペースでのサロン空間づくりにおけるインテリア的工夫を実例を用いながら説明させていただきます。
狭さを感じさせないインテリアの工夫
☆狭小サロン空間実例
約6畳のワンルームマンションタイプのテナント空間。駅近でサロンなどの店舗として人気の高い物件だが、スペースは限られている。濃い色の天井も圧迫感がある。
1・背の低い家具を選ぶ
サロン空間の第一印象は、部屋に入った時に最初に目に入る光景によって作られます。この最初に目に入る光景とは、部屋に入り目の高さで真正面を見た時に視線の先に広がるものです。
実例の空間ではちょうど掃き出し窓あたりのスペースにあたります。
この視線の先が家具などに遮られずに、入り口の真正面の壁・窓・部屋のコーナーなどまで抜けることで空間に開放感が生まれます。そしてこの開放感こそが部屋を狭く感じさせないことに繋がります。
↓実例空間では空間の第一印象を作るのは窓廻りのインテリアなので、繊細の刺繍が施されたレースカーテンをフロントレース仕様(目隠しカーテンの前面に吊るす)をご提案させていただきました。施術ベッドが窓の下部分にかかってはいますが、目の高さよりも低いので窓までの視線が真っ直ぐ届きます。
とは言え、狭いサロン空間だからこそ収納力がある背の高い商品棚などを置かれたいという場合も多いかと思います。その場合はこの第一印象を作る視線上には置かず、視線の死角側つまり入り口近くのコーナーに置くようにしてくださいね。
↓大きなミラー・背の高いシェルフ・ドレッサーは入り口ドア近くのスペースに固めました。ミラー下に円形ラグを敷くことでこれら3つの家具の寄せ集め感が薄れ、一一体感のあるコーナーとなりました。
2・見えている床面積を広くとる
床が家具やラグなどで隠れてしまっていると、どうしても空間に圧迫感が生まれてしまいます。なので狭いサロン部屋に置く家具は出来るだけ脚の細いものを選ばれることをおすすめします。収納キャビネットなども脚付きのものにするだけで、圧迫感がかなり薄れます。
元々のフローリングの色が気に入らないので隠したい。施術の際はお客様は裸足になるので冷たくないようになど、施術ベッドまわりに大きなラグを敷くことを検討されているサロンオーナーさんも多いかと思います。
残念ながら施術ベッド下の大きなラグも部屋の狭さを増長させてしまうアイテムなので、それならば一層のこと部屋全体にカーペットタイルなど敷き詰めることを私はおすすめしております。
↓実例空間ではサンゲツのタイルカーペット(NT-367)を敷き詰めました。毛足の短いタイルカーペットは事務所感が出てしまうのでは?とご心配される方もおられますが、アイボリーなど色を選べばホテルライクな雰囲気に仕上がります。
3・色の数を絞る
多くの色が空間の中に存在すると、どうしてもゴチャゴチャと狭苦しい印象になってしまいます。色数を絞る(出来れば3色程度)ことで、空間全体がスッキリと広く感じられます。中でもやはり白系の色が一番空間を広く見せます。
また見落としがちなのが、本や商材のパッケージなどの色です。これらもインテリアの色数にカウントされてしまうものです。色でこれらを選ぶわけにはいきませんが、お客様にお見せする訳でもないのに表に並べている場合は隠す収納にしてくださいね。
どうしても表に出して置きたい場合は、同じ色味のものを揃えるなど色への配慮をお忘れなく!
↓実例空間はインパクトが強めの濃いブラウンだったので、その印象を和らげるよう空間全体をベージュ~アイボリー系の色でまとました。サイドテーブルの脚やミラーのフレームにはギラギラ感を抑えたアンティーク調のゴールドにすることで、上品なベージュトーンの色調の中で悪目立ちしていません。
また空間に洗練した印象をもたらすブラックの割合にも配慮して重たい印象にならないようしました。
4・天井を照らす
空間を部分的に照らす間接照明は、雰囲気づくりのためではなく空間に奥行感や開放感をもたらします。特に天井面を照らす照明光は、縦のラインが生まれ天井が高く見え開放感が生まれます。また鉢物グリーンや大きな姿見などの家具の後ろから照らす光は、部屋に奥行感が出ます。
↓高級ホテルのスイートルームでは、素敵な間接照明使いを目の当たりにできます。光によって奥行感や立体感が空間にプラスされると同時に、複数のテーブルランプによって部屋奥に視線が誘導されて広がりを感じる効果もありますね。
ただでさえ狭いのに置くものをこれ以上増やしたくないと間接照明器具は省かれることも多いですが、空間に広がりを感じさせる演出効果は高いものなので是非取り入れてくださいね。
スペースを食うと言いますが、壁面などを照らす間接照明は簡易な置き型のスポットライトで十分!これならば小さく邪魔にもならず、多灯づかいが実現します。
↓6畳のサロン空間なら明るさ的には天井中央のシャンデリアだけでも十分ですが、様々なデザインの間接照明を6個使っています。
5・カーテン・壁紙は暖色系・大きな柄は避ける。
色には前面に迫ってくるように感じる進出色と、実際よりも遠くに感じる後退色があります。赤・オレンジなどの暖色は進出色です。
なのでこれらの色を部屋奥のカーテンやアクセントクロスなどに使うと、圧迫感が強くなり実際より狭く感じてしまうこともあります。一方、青やグリーンなどの寒色は後退色なので、部屋奥に使うと奥行感が出て部屋が広く見えます。
また柄は大きな柄より小さな柄の方が、空間全体がスッキリ見えて心理的に広く感じる効果があります。
まとめ
サロンに来られるお客様は、施術だけでは決してご満足はいただけません。狭小空間だからと施術に使うものだけを置いてインテリアを消極的に簡素に仕上げてしまうのは、顧客満足度を低下に繋がってしまいます。
今回書かせていただいた狭さを感じさせないためのインテリアの工夫が、あなたの理想のサロン空間づくりの参考になれば幸いです。
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